新卒入社一ヶ月で会社を辞めた理由

乳幼児教育で非認知能力を高めるべき理由と教育経済学の考え方

乳幼児教育で非認知能力を高めるべき理由と教育経済学の考え方

子育てや教育を考えるに辺り、古市憲寿氏の「保育園義務教育化」を読んでみました。その内容が非常に子育て教育において、有益なものでしたので、紹介します。

乳幼児教育の重要性

最近の研究では、「学力」よりも、意欲や自制心といった「非認知能力」が人生の成功に重要なことがわかっている。だから乳幼児期の教育が重要という意味で「三歳児神話」は正しい。

アメリカで1960年代に行われた「ペリー幼稚園プログラム」と言われる有名な実験があります。その実験では貧しい地区に生まれた一部の3〜4歳の子どもたちに、以下のような質の高い教育を提供しました。

ペリー幼稚園プログラムの内容

  • 子ども6人を1人の先生が担当
  • 先生は修士号以上の学位を持っている人に限定
  • 読み書きや歌のレッスンを週5日
  • 家庭訪問を毎週90分実施(家庭への関与)

以上のプログラムを2年間提供した58人の子どもと、提供されていない65人のその後の人生を40年間にわたって追跡調査したところ(アメリカすごいw)、ペリー幼稚園の幼児たちは、高い学歴や高収入を手にし、犯罪率も低かったのです!

※ペリー幼稚園プログラムに限らず、類似の実験の結果は基本的に「乳幼児期の教育が重要だ」と多くの研究で裏付けられています。

非認知能力とは

社会性があるとか、意欲的であるとか、忍耐力があるとか、すぐに立ち直る力があるとか、広い意味で生きていくために必要な「能力」のことを、経済学者や心理学者たちは「非認知能力」と呼ぶ。

暗記や内容理解といった認知能力よりも、勉強する根気強さや友達と協力することで理解を深める非認知能力が重要ということです。

確かに、変化の速い現代社会、またインターネットでいつどこでも検索できる現代では、社会性や意欲といった要素の方が人生においては大切になりますよね。

経済合理性に乏しい日本人の教育投資

文部科学省の試算によれば、子どもを幼稚園から大学まで全て国立公に通わせた場合、平均で約971万円が掛かるという。学習費の総額は幼稚園のときは67万円なのに、大学では437万円にものぼる。すべて私立ともなれば、2000万円以上のお金がかかる。

僕は典型的な教育投資に失敗した子どもです。というのも、習い事の類は一切やったことがなく、乳幼児期の投資から高校生まで一切の教育投資はありませんでした。

当然、家庭には文化資本(言葉遣い、趣味、立ち振る舞い、感性などの育ってきた環境によって培われたもの)もなく、僕はFラン大学に入学することになります。

計800万円ほどの大金を投資しました。全額奨学金650万円程(利子だけで200万円)+入学金120万円+その他諸々です。

教育経済学の重要性

人的資本への投資はとにかく子どもが小さいうちに行うべき

もしもうちの両親に、教育経済学の観点があれば、乳幼児教育に無理してでも投資し、国立大学や特待生制度で全額無償で大学に入学することができて、僕が大学卒業後に800万円もの負債を抱えることがなかったはずですw

ということで、親の立場にある方にはぜひ「新卒800万円借金卒業生」を生み出さないためにも、教育経済学についての本を1冊くらいは読んでみれば損しないです。奨学金とか普通に借金ですからね。

大学はオワコンなのか?

「大学はオワコン」などと一部の有識者の間で話題になっていましたが、それはMARCH未満の大学に限ってのことです。世間的評価を得る上で、大学のネームバリューは400万円以上の価値はまだあるからです。

企業の採用担当者は大学名を見ている

就職する際に、沢山の就活生が殺到するような企業(大企業なら数万人単位は当たり前)では、効率化のために大学名で足切りします。採用担当者は忙しいし、学歴は能力を図るフィルターみたいな役割を果たしているからです。

自分が何万人の応募を捌かなくてはいけない企業の採用担当者の立場になって考えてみてください。きっと学歴でまずは大半を絞り込む発想になると思います。悲しいかな、世間は学歴社会なんですよ。

自習・独学できる人はほんの一握り

インターネットによって、自習できる人は独学でドンドン興味あることを追求することができる環境は大学に行かずとも整っているのですが、受動的に学校に通っている人が大半の日本ではなかなか独学できる人は難しいと思います。

すなわち、なんだかんだいって大学行った方がほとんどの人にとってはいいわけです。

保育園義務教育化

上述したとおり、「乳幼児教育はコスパがいい」わけでして、著書の古市憲寿さんは保育園義務教育化を提案しているわけですが、これには僕も賛成です。

待機児童問題について

潜在待機児童は100万人以上いるという試算があるようですが、それにも関わらず保育園が不足する理由は「場所を食う割には儲からない(土地生産性が低い)」からなんだそうです(by東京大学教授の瀬地山角さん)。

認可保育所(補助金が多いため保育料が安く、質も高い)の基準

  • 0歳児(≒育休明け)には1人当たり3.3平方メートル(1坪)
  • 子ども3人に1人の保育士が必要
  • 調理室(隔壁で区画すること)及び便所が必要
  • 園舎は2階建て以下が原則
  • 定員20人以上
  • 園庭が必要

また上記のように認可保育所の基準が厳しいので、民間がなかなか参入できないのです。この基準を満たすとなると土地生産性が低いため、保育士さんがブラック労働化必須になるわけですね。

補助金も若者や子育て世代の投票率が高齢層に比べて著しく低いために、政治家も高齢者のために福祉にばかり予算を投じます。今後の日本の将来を担う子どもたちにお金を投資してほしいものですね。。

参考:保育所は、なぜ需要があるのに増えないのか? | 女性差別?男性差別? | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

参考:保育園を増やすには、仕組みを変えていけばいい【古市憲寿/保育園義務教育化・28】 — 保育園義務教育化28 | Hanako ママ web

保育園義務教育化を読んでみて

日本の教育は科学的根拠が希薄ですが、この本は科学的根拠に基づいて描かれており、さらに古市憲寿さんの平易な語り口によって、非常に読みやすい内容になっています。

普段あまり本を読まない方でも、子どもの教育のためにぜひ本著を読んでみることをオススメします。