マツコ・デラックスが夜の巷を徘徊する番組でそのようなことを仰っていて、非常に考えさせられたので、紹介したいと思います。
マツコがフリーターへアドバイス
番組では、武蔵小山のカラオケ店を徘徊していたマツコが、歌手を目指して上京するもバイトで十分に一人で生活できている現状に満足している、夢追い人の20過ぎの女性に遭遇したときのことです。
なんでもその彼女は歌手のことが好きで、今でもよく東方神起や三代目JSBのライブなどを観戦して遊んでいるというのです。そんな歌手になるために上京してきたことを忘れ、東京の闇に呑まれて堕落しているという彼女に対して、
「ステージに立つ側か見る側かどっちかなわけじゃない」
「立つ側に行く人は、立つ奴はみんな敵だと思ってなきゃダメよ」
「私はモノ書きからこの業界に入ってきたんだけどさあ」
「元々モノ書きしている人のファンで、よくそのモノ書きが書いた本を買って愛読していたんだよね」
「でも、これをやってたらこの人たちには敵わないなと思って全部辞めた」
「敵の本なんて買ってどうするんだ!」
「でも、文庫化したら買ってた(笑)少しでも安いの買って敵にダメージ(笑)」
表現者の原点
僕もアーティストに憧れていた時期があったのですが、そのときによくフェスやライブに参戦していました。で、周りがステージに立つアーティストに対して、拳を振り上げてイェイイェイいっているのに対して、非常に違和感というべきなのか、モヤモヤしたのです。
曲を作り、その曲を奏でる彼らを、ウェイウェイして満足している僕らは一体、、と変に冷静になっている自分がいたのです。
もちろん、音楽を楽しんでいる周囲は、それで満足しているのだから全く問題はないのですが、僕は満足できず、むしろイライラしたのです。思えば、僕がいま曲がりなりにもモノづくりを仕事にしている原点は、そこにあるのかもしれません。
その「ステージに立つ側へのイライラ」、大人の表現をするならば、「ステージに立つ側への羨ましさ」それこそが原動力になっているな、とマツコ・デラックスの夜の徘徊番組を見て考えさせられたのでした。
マツコさんのひきこもり時代
追記。マツコさんは20代後半のときに約2年間のひきこもり時代があったそうです。だからこの方の言葉には重みがあり、説得力があるんでしょうね。ちなみにこの生活から救ってくれたのが、中村うさぎさんだそうです。