人間関係がストレス!どうしたらいい?
人間関係を断捨離(ミニマル化)した方が幸せになる理由
人間関係と幸福度の関係について
とも
これらの疑問にお答えするために、この記事では橘玲さん(作家)の2017年6月出版『幸福の資本論』を元に巷に溢れる表面的なテクニックではなく、非常に本質的なことを綴りました。
結論からいうと、97%の日本人は人間関係にストレスを感じやすい遺伝子を保有しているからです。
この本はかなりアカデミックな内容のため、咀嚼するのに大変苦労しますが、この記事で世界一わかりやすく解説していますので、人間関係にストレスを感じている方は読んでください。
あなたも人間関係の本質を知ることで、人間関係のストレスがない自由で快適な人生を過ごしましょう!
人間関係が幸福を生む理由【進化論的合理性】
まず1番最初にあなたに伝えたいことあります。
それは人間関係(社会資本)からしか幸福は生まれないということです▼
社会資本には、とても大切な役割があります。
それは、「幸福」は社会資本からしか生まれないということです。
つながりが幸福感を生む理由は「長い進化の過程でヒトがそのようにつくられたから」といいます。
例えば人に喜怒哀楽があるのも、生き残るために仲間からいいように扱われないようにする進化論的合理性があるからです。
家族や仲間との強いつながりを感じることで、共同体のなかで高い評価を得たときに、幸福感を感じるように遺伝子にプログラムとして組み込まれているんですね。
逆に人間関係がよくない場合、人は不幸を感じます。つまり悪い人間関係によりストレス感じるようになっています。
では、その前提を踏まえた上で、私たちが生活している社会空間を認識してみます▼
3つの人間関係【職場/学校・家族・お金】
- 政治空間(会社、学校)
- 愛情空間
- 貨幣空間
何事も課題の解決はまず初めに現状認識が重要です。
まず、会社や学校の政治空間の場では、イジメやパワハラなどが蔓延しており、牧歌的な理想郷どころか殺伐とした空間です。
一方で愛情空間は2人から最大でも5人くらいの小さい人間関係で、半径10メートルで収まる小さい世界です。
ところがこの「小さい世界」が私たちの人生の価値の大半を占めています。小説でも映画でも「愛」をテーマにしているのはこれが理由です。
そして、貨幣空間はお金を媒体にして繋がれるので原理的に無限大です。
ここで面白いのが、小さい空間ほど私たちは人生の価値が高いということです。
進化論的に自分の子どもを特別扱いすることで淘汰させずに生き延びてきたのが私たちだからです。
狩猟採集時代、人類の祖先は群れをつくって身を守って生き延びてきたため、群れから追放されることは死を意味しました。そのため、人は一人では生きていけないのです。
これが人は社会的動物だといわれる所以です。
それに比べて貨幣空間は、「農耕」と「交易」によって成立したわずか1万数千年の歴史しかありません。
したがって、人類の大半を占めていた愛情空間の価値の方が高く、愛情空間を最適化させることが幸せに繋がるのです。
友達の価値は平等体験
地方のマイルドヤンキーは、乏しい金融資産と人的資本を「イツメン」という社会資本で補っています。彼らが絶対に地元を離れようとしないのは、同じ空気を共有できなければ友情が枯れてしまうことを知っているからです。友達とは、時間軸だけでなく空間的にも排他的な人間関係なのです。(中略)
地球上には何十億人ものひとが生きていますが、私たちはこの極めて限定的な条件を満たしたひととしか友達になれません。そのうえ仮に友達になったとしても、それを維持するのはもっと難しいですから、「友達」がいること自体がひとつの奇跡です。(中略)友達関係の核にあるものは何か。それを一言でいうなら「平等体験」です。(中略)
クラスという新しい共同体のなかで、みんなが横一列に並んでいるという主観的な経験です。これが平等体験で、お互いの核にこれがあるからこそ「友情」が成立します。(中略)日本の会社もそれを知っているからこそ、新卒一括採用にこだわり、中途入社を嫌がり、同期によって階層化された社員共同体を維持しようと腐心してきました。(中略)
富(金融資産)が大きくなると、すべての人間関係に金銭が介在するようになって友情は壊れていきます。地方のマイルドヤンキーが友情を維持できるのは、全員が平等に貧しいからです。
一方で、友情空間も大切です。マイルドヤンキーと呼ばれる人たちは、乏しい金融資産でも、人的資本が豊富なために、とても幸福度が高いといいます。
だから、決して都内には上京してこないのです。
友達を維持するのはその性質上、非常に難しいです。したがって、自営業で友達が少ないというのは全然普通なんですね。
友達を作るには平等体験が大切だと橘玲氏はいいますが、僕や周囲を見てみても継続する友人知人は同期や同級生が多いですね。
政治空間(権力ゲーム)と貨幣空間(市場ゲーム)
- 相手から奪う(権力ゲーム)
- 交易する(市場ゲーム)
また、市場のゲームを「グローバリズム」とか「ネオリベ」といって嫌悪する人がたくさんいますが、戦争や内乱のような「人殺し」は政治空間でしか起こらないといいます。
この辺りは、タモリさんの人間関係に関する記事に詳しく記載しました▼
日本人は人間関係に対して幸福とストレスを感じやすい
日本は自己決定権が最下位(世界価値観調査)
アメリカの政治学者ロナルド・イングルハートなどが中心となって1980年代から5年ごとに実施している「世界価値観調査」は、もっとも信頼度が高い国際比較調査とされています。
しかし、その調査の中で、日本は幸福度を決める自己決定権が最下位となっています▼
日本人の97%の遺伝子はS型(セロトニンを運搬する能力が低い)
オックスフォード大学感情神経科学センターのエレーヌ・フォックスが「脳科学は人格を変えられるか? 」で、幸福の遺伝子(セロトニントランスポーター)調査で日本人のストレス保有度を解明しました▼
- SS型(遺伝子が短い):セロトニンを運搬する能力が低い
- SL型:セロトニンを運搬する能力が普通
- LL型(遺伝子が長い):セロトニンを運搬する能力が高い
実験によれば、このセロトニンを運搬する能力が低いS型を保有している日本人が97%といいます。ちなみに、アフリカ人はLL型が多く、白人、アジア系は少ないみたいです。
また、SS型やSL型の遺伝子は「ストレスの高い出来事と結びつくことで有害な結果を引き起こす」ということが、判明しています。
さらにポジティブな画像とネガティブな画像による実験では、幸福に関しても敏感なことが判明しました▼
環境(人間関係)に対して極端に反応する遺伝子S型
セロトニン遺伝子の発現量が低い人はまわりの環境に影響されて反応しやすく、虐待を受けたりまわりから支援を得られなかったりしたときは深刻な負の影響を被りますが、その一方で素晴らしい環境に恵まれればそこから大きな利益を引き出せるのです。
そしてこのことから、なぜL型の遺伝子からS型が現れたのかも説明できます。それは農耕社会のなかで、閉鎖的な共同体の親密でストレスフルな人間関係にうまく適応するのに役立ったからでしょう。これが(いち早く農耕文明に移行した)ヨーロッパや東アジアにS型の遺伝子が多く、アフリカにL型遺伝子が多く残っている理由です。(中略)
脳科学によれば、この性格は社会的・文化的な土壌から生まれるのではなく、環境(人間関係)に対して極端に反応する遺伝子型によってもたらされるのです。これは、遺伝的な基盤を持つ日本人の生得的な性格が、常に他者の目を気にしなければ生きていけない社会や文化をつくりあげたということでもあります。(中略)
そのためには、日本人の遺伝的特徴を前提として自分の人生を設計しなければなりません。
日本人の遺伝的特徴を前提として自分の人生設計をしなければならないということは、非常に共感しました。
というのも僕自身「HSP」という超敏感な気質を持っているため、その気質を踏まえた上で人生戦略を立てることの重要性を痛いほど痛感しているからです。
5人に1人は「HSP(超敏感人間)」です。
しかし、「幸福と不幸に敏感なS型遺伝子を保有している日本人が97%もいる」ということを知って、敏感さの強弱はあるにせよ、同じような人が沢山いることを知り、驚きました。
敏感気質に心当たりのある方は、ぜひ下記の記事をご一読ください。この気質を知っているか知らないかで、だいぶ人生が生きやすくなります▼
人間関係を断捨離することで幸せになる【職場・仕事】
人間関係を研究した「つながり 社会的ネットワークの驚くべき力」によれば、幸福なひとはネットワークの本線(幹)の部分の多く、不幸なひとは支線(枝)の末端部に集まる傾向があることが判明しました▼
幸福の伝染効果はきわめて大きので、行動科学の研究者であるポール・ドーランは、「どうすれば幸せになれるか」「もっとセックスできるか」「体重を減らせるか」と質問されたとき、(半分ジョークで)次のように答えるといいます。
「幸せな人と友人になり、不幸な友人とは縁を切りなさい。たくさんセックスしている人と友人になり、あまりセックスしていない友人とは縁を切りなさい。痩せた人と友人になり、太りすぎの友人とは縁を切りなさい」
さらにこの図の通り、こ政治空間のしがらみにとらわれることのない「A」や「X」がグローバルな貨幣空間のなかで、ネットワークを最大限に広げていくことができます▼
つまり、幸福度が高い働き方とは、「自由に職場を選べる流動性が高い転職しやすい職業、仕事」だったのです!
人間関係を捨てれば悟りと同じ
「超ソロ社会」によれば、2035年に日本の人口の半分が独身になります。
これは「すべての人間関係を政治空間から貨幣空間に置き換えた」人達が増えているということです。
つまり、煩悩から自由になるために人間関係を捨てる人たちが今増えています。
仏教における煩悩は、突き詰めればすべて人間関係(社会資本)から生じます。
仏陀は煩悩から自由になることを悟りと呼び、瞑想(マインドフルネス)などさまざまな精神技法を提唱しました。
しかし考えてみれば、究極のソロ充は、恋人や家族とのつながりを捨てる代わりに人間関係が生み出す面倒なこと=煩悩から自由になれるわけですから、これは仏教の悟りと同じです。
欧米や日本のような先進国では、ゆたかさ(お金)とテクノロジーによって、いっさいの修行なしに誰でも「悟り」の境地に達することができるようになったのです。
幸福は人との繋がりからしか得られないですが、人と繋がることで不幸にもなるのだから、人と繋がらないことで不幸を回避しようというわけです。
とはいえ、橘玲氏は人間関係を完全に0にする必要はないといいます。
友人知人などの友情空間だけ貨幣空間に置き換えて、家族や恋人などの愛情空間特化の人間関係にミニマル化することが、強い絆も得られる「幸福な人生の最適ポートフォリオ」と仰っています。
僕も子供が欲しいというものあり、人間関係は愛情空間(恋人、家族)に特化し、流動性の高いIT職を仕事にしています。IT業界なら自ずとお金も蓄えられますから、一石二鳥なわけです。
流動性が高い仕事が幸せな理由
幸福の研究では、離婚や愛するひととの死別より、毎日の満員電車の長時間通勤の方がひとを不幸にするという結果が繰り返し示されています。
これは一見、常識に反するようですが、嫌な上司(同僚・部下)と毎日顔を合わせなくてはならないことを考えれば納得するひとも多いでしょう。
誰もが身に覚えがあるでしょうが、世の中には一定数(経験的には5%)の困ったひとがいます。彼らはいま、教育の現場ではモンスターペアレント、医療現場ではモンスターペイシェントとして社会問題になっていて、その一部はサイコパスと呼ばれる精神病質者です。
幸福感を毀損するいちばんの要因は、こうしたひとたちと関係を持たざるを得なくなることです。
幸福の法則では、一度の強い痛みよりも、継続力のある弱い痛みの方が幸福度を大きく下げることがわかっています。
つまり、ある一定数の確率で存在する攻撃的なコミュニケーションしかできない人間と閉鎖的な空間で過ごすことは命取りになります。
そして、先述したとおり、私たち日本人は幸福ホルモンであるセロトニンを運搬する遺伝子が短いS型を97%の人が保有している、感受性の強い日本人です。
そのため、嫌われる勇気が大ベストセラーになるのですが、アドラー心理学は習得が難しいです▼
だからこそ、「人間関係を選べる働き方が最強だ」と橘玲氏は結論付けます。
これは、アル・ゴア米副大統領の主席スピーチライターから作家に転じたダニエル・ピンクも著書「フリーエージェント社会の到来」の中で予言していました。
おわりに
もしあなたが今、「人間関係を断捨離したい!」「人間関係を自由に選べるようになりたい!」と考えているならば、仕事や職場を変える一歩を踏み出す必要があります。
僕は新卒1ヶ月で退社し、2社目も3ヶ月で退職した僕は、実は3社目でホワイト企業に入社して楽しい人生を謳歌できるようになりました。
今ではホワイト企業で培ったIT・webスキルで独立して、人間関係を選べる環境を手に入れました!
とも
だからこそ僕は仕事・会社・社風が「合わない=甘えは違う」と断言できるのです▼
IT/web業界は人間関係を選べる
僕は職業訓練でITスキルを学びましたが、今だったら転職支援サービスを利用しますね。
職業訓練校は転職支援のノウハウがないので、2社目もブラック企業に入社してしまったからです。
しかし、下記で紹介する無料でITスキルが学べるサービスや、専門のエージェントを利用すれば問題ありません▼
僕の時代は、就職氷河期かつテクノロジーも今ほど発達していなかったので本当に苦労しました。
今は人手不足ということで、各社20代30代の若者には無料支援と、とても優しいです。
このように素晴らしいサービスの恩恵を享受して、皆さんにはどうか僕のように失敗しないでもらいたいと心から願います。
とも
正しい転職の知識を身に付けることで、楽しくワクワクするような仕事を手に入れましょう!
人的資本(労働力)も大事ですが、金融資産(お金)と社会資本(人間関係)も自由で豊かで幸せな人生を歩むには必要ですので、下記の記事もぜひご一読ください▼