この文章にすると一行にしかならないことに、窓口の職員と大喧嘩するなど東奔西走ものすごい苦労しました。
その過程を、これからハローワークや求職者支援訓練(職業訓練)を利用する方の何らかのサポートになればと思い、ここに綴りたいと思います。
ハローワーク求人よりも転職サイトがおすすめ
とても話が長くなるので、まず結論から書きました▼
人手不足の現代社会はハローワークに頼る必要はない
今の時代だったら、ハローワークなんて頼る必要はありません。
それよりも少子高齢化で人材価値が高騰している20代30代の方は、転職支援サービスを利用すれば、無料でITスキルを身に付けたり、ホワイト企業を斡旋してもらえたりします。
詳しくは下記をご確認ください▼
下記で綴る事件は2014年の話なので、今なら転職サイトの1択です。とはいえ、転職サイトで相手にされない方はハローワークを利用するといいと思います。
ただし下記のことに気をつけてください▼
求職者支援訓練(職業訓練)とは
出典:求職者支援訓練 パンフレット
雇用保険を受給できない方が、職業訓練によるスキルアップを通じて
早期就職を実現するために、国が支援する制度です。
僕はWEBデザイナーに興味があったので、WEBデザイナーとして就職するためにこの訓練制度を利用しようと思いました。
雇用保険を受給できない方向けに国が行っている職業訓練の制度です。国が、スキル不足のために就職できない方を対象に、訓練を受けさせて就職を支援してくれる素晴らしい制度なんですね。
そしてこの制度は、支給要件を満たせば、なんと10万円が支給されるようになっています。ちなみにこの制度の財源は、雇用保険が75%、残りの25%が国の税金から賄われているようです。
支給要件
◆支給要件(以下の全てを満たす方が対象)
1 本人収入が月8万円以下(※1)
2 世帯全体の収入が月 25 万円(年 300 万円)以下(※1、2)
3 世帯全体の金融資産が 300 万円以下(※2)
4 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
5 全ての訓練実施日に出席している
(やむを得ない理由がある場合でも、支給申請の対象となる各訓練期間の8割以上出席している)(※3)
6 同世帯の中に同時にこの給付金を受給して訓練を受けている人がいない(※2)
7 過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けたことがない
この求職者支援訓練を申し込むのはどこになるのかというと、お住まいの市区町村を管轄している公共職業安定所になるんですね。所謂ハローワークです。
ハローワークで申し込み
訓練の受講申込みや職業訓練受講給付金の手続きは、原則として住所地を管轄するハローワークで行います。
上記の通り僕は管轄のハローワークにて、申し込みをしました。(この申し込みが、後に大変なことになるとは知らずに…)
申し込んだ際に、僕の受講する科は、僕を入れて2人のみということもあって、「中止になる恐れがあるので他の訓練校を検討しておいた方がよい」と説明を受けました。
ということで、中止になり再来月になってしまっては困るので、他の訓練校の説明会に行ったところ、いま申し込みをしている訓練校よりも、よい条件のところが見つかりました。
ハローワーク窓口のお役所仕事
後日、その訓練校に変更したいとハローワークにて相談したところ、「受講する訓練校は希望者が少ないながらも、中止せずに訓練を行なうことが決定したので、決定した以上、申し込みはキャンセルすることはできません。」と言われてしまいました。
どうも、開講が決まった限りはキャンセルできないようです。そこで、「じゃあ訓練校に相談してみます」と言って、相談したところ、あっさりキャンセルすることができました。
そのことを伝え、再度ハローワークに相談したところ、今度は「変更はできません。」と言われました。理由を聞いてみると、「前例がないのでできない」とのことです。
とはいえ、いま申し込みをしている訓練校よりも、後に知った訓練校の方が、
- 講義内容
- 教室やパソコン環境といった設備
- 説明会に参加している方のモチベーションの高さ(質問内容や、説明会終わりに熱心に教室に展示されている求職票や教科書、ポートフォリオを閲覧している様から)
- 立地や時間帯
と、全てにおいて自分に適していて、正当な理由がありました。
前例がないからできないの一点張り
なので、どうしてもその訓練校で学びたいと思い、何度もハローワークに行って、相談をしました。
しかし、データに残っているのか、最初に案内された担当者の窓口の方に回されて、「前例がないからできない」の一点張りです。
どうやら、このハローワークの窓口の方は、求職者のために何とかしてあげようといった気持ちは全くないようです。とにかくいかなる理由があろうとも、「前例にないことはできない」みたいです。
釈然としませんが、何を言っても受け付けてくれないので、仕方ありません。『大阪市役所は「前例がない」とは口にしません!!』とHPに掲載している大阪市を見習って欲しいものです▼
求職者支援訓練(職業訓練)の再応募のためにとった行動
そこで僕はどうしたかというと、住居を移しました。
つまり、住居を移すことによって、管轄のハローワークを変えて、再度申し込みをしたわけです。笑
もっと詳しくいうと、求職者支援訓練という制度は、ハローワークが支援指示が必要と判断した人の申し込みを受付けるという制度になっているようで、その権限はハローワークの所長に因るそうです。
つまり、あるハローワークでは拒否されても、別のハローワークでは受け付けてくれることは十分あり得る話だということです。
訓練受講決定通知の受領前であれば、取り下げ並びに変更に関して制限を行う取扱規程自体存在しませんからね。まして、その理由が正当なものであれば、承認しなければならないはずです。
住居を変えることで管轄が変わる
最終的に、僕は住居を変えて、管轄のハローワークが変わり、そこで申し込みをすることによって受け付けてもらえたので、よかったです。
しかし、どうも、某ハローワークの職業訓練相談窓口にいるある一人の担当者の「前例がないから」とこちらの意見に全く聞き耳を持ってくれない対応に釈然としません。
恐らく、そのハローワークの人が言う「前例がない」というのは、聞く耳を持たずに一方的に「再応募・変更はできない」という対応をしたので、そのハローワークでは「前例がない」とのことだと思います。
また、応募した後に、他の訓練校の説明会に参加する人は少ないからだと思います。
僕の場合は、「応募済みの訓練校の希望者が2人と、開講中止になる確率が極めて高かったため、他の訓練校を検討した方がいい」と言われ、それに素直にそれに従って、他の訓練校の説明会に参加したわけなんですけどね。
それで、他の訓練校で自分に適した訓練校が見つかったので、相談した結果、これです。よく、「お役所仕事」と聞きますが、今回の件で、それをリアルに感じました。
前例主義や官僚主義に対して、自分の中に問題意識を持つことが出来たのはよかったです。ほとんどの人はちゃんと対応してくれるんですけどね。
ハローワーク求職者支援事件の教訓
でもこれは、お役所に限らず民間にも言えることで、結局は「人」に因るものなんですよね。どうやら自分はハズレを引いてしまって、運が悪かったようです。
一週間この件で凄いエネルギーを消耗したわけなんですが、悪いことばかりではありません。この事件から、
- 問題解決の方法は一つじゃないこと
- 諦めずに違う角度からアプローチしてみる大切さ
を身を以て実感することができました。
また、自分の話下手さを凄い実感することができて、交渉術なりを勉強しようと危機感を持つことができたことも収穫でした。
解決策としては、僕が行った「住居を変更して管轄ハローワークを変えて再度応募する」よりも、
- 話が通じない窓口の一案内人ではなく、上位職の人に掛け合って相談
- 総元締めである労働局に連絡して相談
の方が良かったと思います。
ハローワーク窓口には交渉スキルが必要
僕は交渉事などが余り得意ではなく苦手なため、またこのようなハローワークには今後お世話になりたくないなと思ったため、そのような方法は取りませんでした。
しかし、今後、社会を生きていく上で、こういう交渉スキルは不可欠だと思いました。
Twitterを見ていると、皆さん僕が尊敬している人たちは、自分が「おかしい」と思ったことはちゃんと主張していて、徹底抗戦しているわけなんですね。
ただ、この生き方が幸せかどうかというと、わかりません。例えば、痴漢してないのに、痴漢に間違われてしまったとします。そのとき、例え痴漢していなくても、痴漢しました、と言ったほうがいいこともありますからね。
出典:Amazon.co.jp: お父さんはやってない: 矢田部 孝司+あつ子: 本
映画「それでもボクはやってない」が出来るきっかけとなった「痴漢えん罪事件」の一部始終について、通勤中に「痴漢」として逮捕されてしまったご本人とその奥さんが書かれた本です。
身に覚えがなくても「痴漢だ」と言われて否定したばかりに職を失い、家族と離ればなれにされてしまう「天災(人災?)」が誰にでも降りかかる可能性があるということ、日本の刑事裁判が「普通に暮らしている人」の想像といかに違った仕組みで動いているかということが、実感をもって迫ってきました。
しかし、僕はおかしいと思ったことはちゃんとおかしいと主張している大人をかっこいいと思います。そして僕もまた、そういうかっこいい大人になりたいと思っています。
THE事なかれ主義で生きた方が楽だと思います。
でも僕は例え大変な思いをしようとも、自分の気持ちに嘘は付かず、おかしいと思ったことに対してはおかしいと、ちゃんと自分の意見を主張する大人がかっこいいと、今回の出来事を通じて思いました。
おわりに
ということで、冒頭にも結論を記載しました通り、人手不足の今なら間違いなく民間の転職サイトやサービスを利用した方がいいですね。
この事件をきっかけに徹底的に民間の転職支援について調べ上げましたので、どうぞ下記の記事を参考にしてください▼